
10月の誕生石「オパール」の石言葉と意味。秘的な輝きのご紹介
10月の誕生石として知られるオパール。オパールを動かすと、表面に虹色のような光の模様が現れる現象を「遊色効果(ゆうしょくこうか)」と呼びます。多くの人々を魅了し、古くから様々な文化で特別な意味を持つ宝石として愛されてきました。プティローブノアーでも10月の誕生石「オパール」を使った1点もののネックレスを作り続けていますが、産地によってオパールの印象も全く変わり、そのオパールの「色の魔法」を閉じ込めたような色石をお客さまにお楽しみいただいています。
この記事では、10月の誕生石「オパール」について、石言葉の意味や、特徴まで詳しく解説します。

10月の誕生石「オパール」とは?
オパールの鉱物学的特徴
オパール(Opal)は、虹色のような美しい「遊色効果」で知られる宝石で、10月の誕生石としても人気があります。二酸化ケイ素(SiO₂)に水分(H₂O)を含む非晶質の鉱物で、アモルファス(非晶質)=ガラスのような内部構造と呼ばれる、規則正しい結晶構造を持たない、鉱物としては少し特異な存在です。組成の約3~10%に水分を含み、水を含んでいるという鉱石という点でも面白い鉱石ですよね。

オパールの輝き「遊色効果」
10月の誕生石「オパール」の最大の特徴は、虹のような光「遊色効果」です。石言葉の起源となる遊色効果はオパール特有の神秘的な現象であり、その石の個性を決定づける重要な要素になっています。遊色効果が起きる理由として、オパールは微小なシリカ球(直径0.2~0.3ミクロン程度)が規則正しく並んだ構造をしていることにあります。この球の配列によって光が干渉·回折し、まるでプリズムのように色が分解されることで、虹色(赤、緑、青など)の模様が見えるのです。そして粒子の大きさによって見える色が異なり、小さい粒子 → 青系、大きい粒子 → 赤系が見える色になります。遊食のその他特徴として「見る角度や光の当たり方によって、色が変わって見える」こと「個体差が大きく一つとして同じ模様はなく、まさに「唯一無二」の美しさ」であること「色の種類は赤、緑、青、黄、紫、橙などさまざま」なことがあげられます。

10月の誕生石「オパール」の歴史と産地
10月の誕生石「オパール(Opal)」は、その幻想的な輝きと虹のような遊色効果で、古代から多くの人々を魅了してきました。名前の由来としてサンスクリット語の「upala(宝石)」→ラテン語の「opalus」→ギリシャ語の「opallios(色の変化を見る)」を経て、現在の「オパール」になったと言われています。
古代ローマでは「希望と純粋さの象徴」として現在の石言葉にも通じる「最も幸運な宝石」とされていました。ローマ人はオパールを「オパルス(Opalus)=宝石」と呼び、「すべての美しさを兼ね備える石」と信じていたそうです。皇帝マルクス・アントニウスが、ローマの将軍にオパールを贈り、クレオパトラにも贈ろうとしたという伝説もあるほどです。
中世ヨーロッパでは「あらゆる宝石の美しさを内に秘めた石」として人気を博し、当時の人々は、オパールを身につけることで「目が良くなる」「病を防ぐ」「予知能力が高まる」と信じられていました。
19世紀~20世紀初頭(不運の象徴という誤解)の頃には、1829年に出版されたイギリスの小説『アン·オブ·ガイアースタイン』(スコット作)の中で、オパールが「不運を呼ぶ」と描かれたことで一時的に評判が落ちたこともあります。しかし、実際には根拠のないものであり、現在では再び人気の高い石として認知されています。
10月の誕生石「オパール」の主な産地は、オーストラリア、エチオピア、メキシコ、ブラジル、アメリカなどが主要な産地で、それぞれ色や透明度、遊色効果の特徴が異なるのが魅力です。

10月の誕生石「オパール」の石言葉と意味:秘められたメッセージ
ポジティブな石言葉
10月の誕生石「オパール」の石言葉は「希望」「幸福」「創造性」「純真無垢」「奇跡」「才能の開花」と、ポジティブな意味を持つことで知られています。その独特の色彩と輝きは、石言葉でもわかるように古くから人々の心を捉え、様々な物語や伝説を生み出してきました。
「希望」という石言葉は、その虹色の輝きが未来への希望を象徴するとされています。希望の光を照らし、明るい未来へと導く力があると信じられています。
「幸福」という石言葉には、明るいエネルギーを持ち、持ち主に喜びをもたらすことを表しています。幸福をもたらす石として、愛と美を象徴し、人間関係を円滑にする効果も期待されています。
「創造性」の石言葉には、色彩豊かな光の変化が、芸術的·創造的インスピレーションを刺激し新たなアイデアを生み出すサポートをしてくれると言われています。その多様な色彩と輝きは、想像力を掻き立て、自由な発想を生み出す源となるのは想像しやすいですよね。固定概念にとらわれず、自由な精神で柔軟な思考を持ち物事を捉えることができるようになるようです。
「純真無垢」の石言葉では、オパールの透明感あふれる輝きから来ています。邪気を払い、純粋な心を取り戻させてくれると言われています。心の奥底にある純粋な気持ちを呼び覚まし、素直な自分自身でいられるようにサポートしてくれるようです。
「奇跡」の石言葉は、他にない虹色の光彩から「神秘的な力が宿る石」と考えられていたことに紐づいています。
「才能の開花」の石言葉は、持ち主の隠された魅力や能力を引き出す意味合いから来ています。アイデアに詰まった時や、新しい表現方法を模索する時に、オパールを身に着けることで、インスピレーションが湧き上がり、創造的な活動をサポートしてくれるようです。自己表現力を高め、自分の内にある才能を開花させる手助けもしてくれる、喜びと創造性の10月誕生石「オパール」です。
これらのポジティブな石言葉は、10月の誕生石「オパール」が持つエネルギーと深く結びついています。自分のお気に入りの石を身に着けることで、うれしい気持ちになり、希望を持ち、幸福を感じ、自分の良さを自然と発揮できるようになるのかもしれませんね♩
人生をより豊かにしてくれるきっかけをくれる生活はいいものです。

多様な表情を持つオパールの種類
産地によってオパールの印象が大きく変わります。
採れた国で雰囲気の変わる10月の誕生石「オパール」の種類をご紹介します。

オーストラリア産·オパール(ブルー系)
世界のオパール生産量の90%以上を占める最大の産地がオーストラリアです。ライトニングリッジ、クーバーペディ、ボルダーオパールなどの地域がありますが、プティローブノアーでは「クーパーペディ」で採れたオパールを使用しています。
オパールに含まれる含水率が比較的低く、他の地域で採れるオパールより割れにくい安定性があります。
見た目の遊色がはっきりしていて鮮やか、全体的に落ち着いた色合いで深い遊色です。プティローブノアーではブルーベースのクーパーペディオパールを使用しています。

エチオピア産·オパール(イエロー系)
代表的な鉱山は「ウェロ地方」で2008年以降に産出が急成長した地域です。エチオピアで採れるオパールは鮮やかな遊色で、透明感のある幻想的な輝きが特徴です。
オパールに含まれる含水率が比較的多く、乾燥には注意ですが、普通にネックレスとしてお使いいただく分には問題ありません。
見た目:水晶のような透明感があり、内側から発光するような遊色。プティローブノアーではイエローベースのオパールを使用しています。
黒いお洋を着た時と、白いお洋服を着た時では見える色が異なり、とてもユニークな発色をするオパールがあるのも、エチオピア産のオパールです。

メキシコ産·オパール(レッド~オレンジ系)
代表的な鉱山は「ハリスコ州」で、お国柄を示すような、まるで果実のような瑞々しい印象で暖かく陽気なエネルギーを感じるメキシコ産·オパールです。鮮やかな色彩が魅力でオーロラ質(遊色)が控えめな特徴があります。
オパールに含まれる含水率は、オーストラリアとエチオピアの中間で、乾燥には注意ですが、普通にネックレスとしてお使いいただく分には問題ありません。
見た目:鮮やかなオレンジ~赤系のファイアオパールがメキシコ産オパールで特徴的ではすが、プティローブノアーでは阿部がシルバージュエリーを学んだ土地がメキシコなので、オパールは現地で直接阿部がオパールを選び制作に使用しています。深いネイビーやグレー、濃いオレンジ色のオパールなどを使い、多彩です。
10月の誕生石「オパール」の個性的な模様
産地に関係なく、オパール全般の遊色はただ「色が出る」だけでなく、模様として現れます。オパールの「個性」が表れていますよね。
ハーレクイン:碁盤の目のように整然とした四角·菱形のパターンで、色のブロックがはっきりと分かれ、ピカピカ光ります
ピンファイア:小さな点状の遊色が全体に散らばっています。繊細でやさしい光り方で、ミルキーなオパールに多く見られます
フラッシュ:石を傾けると光の帯が大きく走る模様のことを示します。ダイナミックで目立ち、動画に写りやすい模様です。
リボンまたはストライプ:帯状に広がる長い色模様のことです。絵画のような美しさを感じます。
モザイクまたはパズル:不規則な形の色ブロックが組み合わさっている様子です。細かな色の破片が集まり複雑な印象になります
ペインタリー:筆で描いたような、にじんだ色の模様です。抽象画のような美しさ、芸術的な模様に写ります。

まるでモネの絵のような10月の誕生石「オパール」ネックレス

petite robe noire(プティローブノアー)のオパールネックレス
プティローブノアーでは、きらきらしすぎていない10月の誕生石「オパール」シルバーネックレスを豊富に取り揃えています。同じものは2つとない1点ものの数々です。
内包物*を大切にし、ありのままの自然の産物、同じものがない個性をお楽しみいただけることが特徴です。
(内包物*とは宝石や鉱物の内部に自然に取り込まれた“異物”や“構造”のことです。英語では "inclusion"(インクルージョン) と呼ばれます1。気泡や他の鉱物、割れ目などのことを指します)
プティローブノアーの10月の誕生石「オパール」シルバーネックレスは、デザイナー兼職人の阿部が古典的なシルバージュエリー技法により全て1つ1つを手作業で制作しています。。オパールが1cmできるまでに500万年の月日がかかると言われていてシリカが豊富な砂漠地帯で1500万年から3000万年という時間をかけて自然の力だけでできた地球の芸術品です。1石1石、色と形、光り方が美妙に違うオパールを見ながら対話をし、その石を最大限に引き立てることができるよう、日々手を動かしながら制作を努めています
ありのままの美しさ、個性の素晴らしさ、ずっと身につけていたくなる形を大切にオパールを大切に使わせていただいています。

オパールのお手入れ方法と注意点
普段のお手入れ:柔らかい布で優しく拭く

オパールは比較的柔らかい宝石なので、傷つきやすい性質があります。そのため、普段のお手入れは、柔らかい布で優しく拭くようにしましょう。研磨剤入りのクロスや、硬い布で拭くと、表面に傷がついてしまう可能性があります。メガネ拭きのような、柔らかい素材の布を使用するのがおすすめです。
汚れが気になる場合は、ぬるま湯に中性洗剤を少量溶かし、柔らかい布に浸して優しく拭き取ります。その後、洗剤が残らないように、きれいな水で洗い流し、柔らかい布で水分を拭き取ります。強くこすったり、長時間水に浸けたりするのは避けましょう。
オパールは、汗や皮脂などの汚れが付着しやすいので、こまめにお手入れをすることで、美しい輝きを保つことができます。使用後は、必ず柔らかい布で拭き、汚れを落としてから保管するようにしましょう。
水分環境に注意
オパールは水分を含む宝石なので、乾燥した場所に長時間置いておくと、ひび割れの原因になることがあります。オパールは、内部に約3~10%の水分を含んでいます。乾燥した場所に長時間置くと、この水分が蒸発してしまい、体積が収縮することで、ひび割れが生じることがあります。(ですが普段の生活では問題ありませんので、神経質になりすぎなくて大丈夫です)
保管する際は、乾燥した場所を避け、適度な湿度を保つようにしましょう。加湿器の近くや、湿度の高い場所に保管するのがおすすめです。プティローブノアーのネックレスはシルバー製ですので、シルバー変色の観点からもジップ付きのバッグに入れての保管をお勧めしています。大変便利です!(よかったら下記のページをご参照ください)
もし、オパールが乾燥してしまった場合は、水に浸けることで水分を補給することができます。ただし、長時間水に浸けすぎると、オパールが変色する可能性があるので、注意が必要です。数時間程度水に浸けて、様子を見るようにしましょう。

超音波洗浄は避ける
超音波洗浄は、オパールにダメージを与える可能性があるため、避けるようにしましょう。超音波洗浄は、細かい振動によって汚れを落とす方法ですが、オパールの内部構造に負担をかけ、ひび割れや変色の原因となることがあります。特に、水分を多く含むオパールは、超音波洗浄によって内部の水分が急激に蒸発し、ダメージを受けやすいです。
オパールはデリケートな石なので、丁寧にお取り扱いいただけたらと思います(どの石も同様になります)

まとめ:10月の誕生石「オパール」の輝きを日常に
10月の誕生石「オパール」は、その美しい遊色効果と石言葉から、多くの人々を魅了する色石です。工房では「おばあちゃんの形見でオパールをもらいました」というお話もよく伺います。長い時間を経てたくさんの方に喜ばれてきた石であることを実感します。「希望」「幸福」「創造性」「純真無垢」「奇跡」「才能の開花」といった石言葉もまた、人の気持ちを明るくするポジティブなエネルギーを秘め、身に着ける人に喜びと癒しを与えてくれるのかもしれません。
プティローブノアーは、色も形も異なる1点ものオパール·シルバーネックレスを工房でお作りしています。オパールの独特な色合いと発色は奥深く見飽きることがありません。十人十色のこころがあるように、自分のこころにぴったりフィットするオパールを見つけ、うれしいきもち、自分のきもちを鼓舞する1つをご覧いただけたらうれしいです。